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薬剤師の就職先の割合と選び方|データで知る現状と後悔しない職場選びのコツ

薬剤師の資格を取ったあと、最初に悩むのが「どこに就職するか」ではないでしょうか。調剤薬局、病院、ドラッグストア、製薬会社、公務員……と選択肢は多く、何を基準に選べばいいのか迷ってしまうのは当然のことです。

「とりあえず調剤薬局でいいか」と何となく決めてしまったり、逆に「絶対に病院に行きたいけど年収が心配」と悩み続けてしまったりする人も少なくないでしょう。

この記事では、厚生労働省のデータをもとに薬剤師の就職先ごとの割合を整理したうえで、各職場の特徴・年収・向いている人を比較し、後悔しない就職先の選び方まで丁寧に解説します。 数字の背景にある「なぜそうなっているのか」という視点も交えながら、自分にとってベストな一手を考えるヒントをお届けします。


目次

薬剤師の就職先の割合はどうなっている?

まずは現状を把握することが大切です。「なんとなく調剤薬局が多そう」とは思っていても、実際の数字を知ると就職活動の見え方がだいぶ変わってきます。

就職先ごとの人数と割合のデータ

厚生労働省が公表している「令和4(2022)年 医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、全国の届出薬剤師数は約32万人。主な就職先別の内訳は以下のとおり。

就職先人数(目安)割合
薬局(調剤薬局・ドラッグストア)約190,735人58.9%
病院約56,585人17.5%
医薬品関係企業約37,086人11.5%
衛生行政機関・保健衛生施設約6,927人2.1%
診療所約5,878人1.8%
大学勤務者・大学院生約4,902人1.5%
介護保険施設約1,091人0.3%
その他約20,486人6.3%

参照・引用:厚生労働省

約6割が薬局に集中しており、病院・診療所を合わせると全体の約8割に達します。 数字だけ見ると「みんな薬局に行くものだ」と感じるかもしれませんが、その背景には構造的な理由があります。

調剤薬局にこれほど集中する理由

薬局への就職割合がここまで高い背景には、いくつかの要因が重なっています。

まず、日本では医薬分業(医師が処方を出し、薬剤師が調剤する仕組み)が進んだことで、院外処方箋を受け付ける保険薬局の数が急増しました。薬局数が増えれば、当然そこで働く薬剤師も増えます。

また、薬剤師の約6割が女性であることも関係しています(令和4年時点で女性61.6%、男性38.4%)。結婚・出産後も働き続けやすい環境として、夜勤が少なく残業も比較的少ない調剤薬局が選ばれやすい傾向があります。

さらに病院薬剤師は求人枠が限られており、新卒時が採用のピークとも言われています。希望しても入れないケースがあるため、結果的に薬局へ流れる構造も生まれています。

補足: 割合の数字は「現在働いている薬剤師全体の分布」です。毎年の新卒就職先とは異なります。新卒データでは病院を選ぶ割合がやや高くなる傾向があります。
参照・引用:マイナビ薬剤師

新卒と全体データで見える「キャリアの動き方」

「在職中の全薬剤師の分布」と「新卒薬学生の就職先」を比べると、興味深い違いが見えてきます。

マイナビ薬剤師の調査によると、新卒薬学生の就職先は薬局が36.3%、病院・診療所が23.3%となっており、全体分布(薬局58.9%、病院17.5%)と比べると病院を選ぶ新卒の割合が相対的に高めです。

これは何を意味するのか。キャリアの後半で、病院勤務から調剤薬局へ転職する薬剤師が一定数いることを示唆しています

薬局は「最初から選ぶ場所」であるとともに、「経験を積んだあとに移ってくる場所」としての側面も持っているのです。

就職先の割合は「最初に選んだ場所の統計」ではなく、「キャリア全体の結果としての分布」です。 この視点を持っておくと、就職先選びの見え方が変わります。


就職先ごとの仕事内容・年収・メリット・デメリット

「就職先によって何がどう違うのか」を具体的に把握できれば、自分に合う場所が見つかりやすくなります。ここでは主要な就職先ごとに整理します。

調剤薬局:薬剤師の仕事の中心地

調剤薬局は、全薬剤師の約6割が選ぶ最大の就職先です。処方箋に基づく調剤・服薬指導・薬歴管理・疑義照会・在宅訪問など、薬剤師としての基本業務を一通り経験できるのが大きな強みです。

年収の目安: 一般薬剤師で約486万円(法人全体)、管理薬剤師になると約736万円まで上昇します。
参照:厚生労働省 薬剤師の需要推計

  • メリット: 夜勤なし・残業少なめのところが多い/土日休みの門前薬局も多い/全国どこでも求人がある/独立・開業の道がある
  • デメリット: 門前専門の薬局では処方箋の種類が偏りやすく、経験の幅が狭まることがある/少人数職場では人間関係の逃げ場がない場合もある

調剤薬局はワークライフバランスを重視したい方や、地域医療に長期的に関わりたい方に向いています。一方で「もっと幅広い症例に関わりたい」「専門性をとことん高めたい」という方は、物足りなさを感じることもあるかもしれません。

病院:専門性とやりがいを重視する人へ

病院薬剤師は、医師・看護師と連携するチーム医療の最前線に立てる職場です。入院患者への調剤・抗がん剤の無菌混合・病棟での服薬指導・TDM(薬物血中濃度モニタリング)など、調剤薬局では経験しにくい高度な業務に携わることができます。

年収の目安: 開設者により差があり、全体平均で約568万円(国立は約626万円)。
参照:厚生労働省 薬剤師の需要推計

  • メリット: 多様な疾患・処方に触れられる/専門薬剤師・認定薬剤師の資格取得を目指しやすい/臨床経験がキャリアの厚みにつながる
  • デメリット: 当直・夜勤がある場合が多い/初任給は他の職場と比べて低めの傾向がある/大学病院や急性期病院は残業が多くなりやすい

新卒の段階が最もチャレンジしやすい時期とも言われており、「大学病院や総合病院は新卒時が採用の最大のチャンス」という声もあります。 転職で病院を目指す場合は、中規模病院から経験を積む方法もあります。

ドラッグストア:年収と幅広い業務を両立したい人へ

ドラッグストアは、近年の店舗増加とともに薬剤師の採用数も多い職場です。OTC医薬品(市販薬)の相談販売・調剤併設店での調剤業務・健康食品や化粧品の知識など、薬局や病院とは異なる幅広い業務経験を積めます。

年収の目安: 約515〜600万円。調剤薬局よりも高めの傾向があります。
参照:厚生労働省 薬剤師の需要推計

  • メリット: 初任給が高め/大手企業が多く福利厚生が充実していることが多い/OTCの知識が身につき、セルフメディケーションを支える役割を担える
  • デメリット: 土日・祝日の出勤が必要なシフト制が基本のため、プライベートの予定が立てにくい場合がある。 品出しやレジなど薬剤師業務以外の仕事も多い職場では、専門性を発揮しにくいと感じることもある

「年収重視」「接客が好き」「OTC医薬品に興味がある」という方には向いていますが、「調剤だけに集中したい」という方は、調剤専従求人かどうかを入社前に確認しておくことが大切です。

製薬企業・企業:高年収と安定した休日を求める人へ

MR(医薬情報担当者)・研究職・薬事・品質管理・臨床開発など、職種の幅が広いのが製薬企業の特徴です。年収は就職先のなかでも最も高い水準で、完全週休2日制の企業が多いのも魅力のひとつです。

年収の目安: MR職で平均約618万円、研究職で平均約750万円。
参照:Job Tag

  • メリット: 高年収・土日休み・福利厚生が充実している傾向がある/新薬開発などに関わることで医療に間接的に貢献できる
  • デメリット: 求人数が限られており競争率が高い。職種によっては大学院卒や特定の専門性が求められる。 転勤が多い場合もある/調剤経験が積めないため、後から医療現場に戻りにくくなることがある

薬剤師免許を持っていれば有利な面はありますが、免許だけで採用されるわけではない職種が多いのが現実です。語学力や研究実績なども評価に影響します。

公務員薬剤師:安定性と社会貢献を重視する人へ

国家公務員(厚生労働省の薬系技官・麻薬取締官など)と地方公務員(保健所・公立病院など)の2種類があります。雇用の安定性と手厚い福利厚生は薬剤師の就職先のなかでも屈指のものです。

年収の目安: 国家公務員で平均約608万円、地方公務員で平均約641万円。
参照:Job Tag

  • メリット: 勤続に応じた安定した昇給/育休・産休など子育て支援制度が充実/ワークライフバランスが保ちやすい
  • デメリット: 採用枠が非常に少なく競争率が高い。公務員試験への対策が別途必要。 転勤・異動で希望の業務に就けない場合もある

臨床に関わる業務が少なくなりがちなため、「患者さんと直接向き合いたい」という方には物足りない面もあるかもしれません。

補足: 在宅薬剤師(訪問薬剤師)は、CRO(医薬品開発業務受託機関)とともに近年注目が高まっている分野です。高齢化にともなう在宅医療ニーズの増加から、今後も需要拡大が見込まれています。


薬剤師の就職先の年収を比較する

「どこが一番稼げるのか」は、多くの方が気になるポイントです。ただし、年収だけで職場を選ぶと後悔につながりやすい側面もあるので、数字と合わせて「なぜそうなるのか」も理解しておきましょう。

職場別の年収の序列と背景

令和6年賃金構造基本統計調査によると、薬剤師全体の平均年収は約599万円(男性651万円、女性556万円)です。
参照:厚生労働省

各職場の年収目安をざっくり整理すると、次のような傾向があります。

  • 製薬企業・企業: 550〜700万円(管理職・外資系はさらに上)
  • ドラッグストア: 515〜600万円
  • 調剤薬局(管理薬剤師): 約734万円
  • 調剤薬局(一般): 450〜550万円
  • 公務員: 450〜660万円(安定した昇給あり)
  • 病院(一般): 390〜500万円

参照:厚生労働省 薬剤師の需要推計

病院薬剤師は初任給こそ低めですが、専門薬剤師・認定薬剤師の資格取得や管理職への昇進によって700万円以上を狙えるケースもあります。 生涯収入で考えると、必ずしも他の職場より低いわけではありません。

一方、調剤薬局の管理薬剤師は約736万円(法人平均)と高く、大手チェーンのエリアマネージャーや薬局長クラスになるとさらに上がることもあります。
参照:厚生労働省 薬剤師の需要推計

年収だけで決めると後悔しやすい理由

「ドラッグストアは年収が高い」という情報だけを見て入社した結果、「品出しや接客が多くて薬剤師としてのやりがいを感じにくい」と離職するケースも一部で見られます。

年収は大切な判断材料のひとつですが、働き方・業務内容・キャリアの方向性とセットで考えることが、後悔しない選択につながります。


後悔しない就職先の選び方

「どこが人気か」よりも大切なのは、「自分にとってどこが合っているか」という視点です。とはいえ、自分に合う職場を見極めるのは簡単ではありません。以下のステップで考えると整理しやすくなります。

自己分析で「会社選びの軸」を決める

就職活動でまず行うべきは自己分析です。「何をしているときにやりがいを感じるか」「何が苦手か」「5年後・10年後にどんな薬剤師になっていたいか」を言語化することが、就職先選びの土台になります。

「軸」がなければ、どの求人を見ても良さそうに見えてしまいます。 逆に軸が明確であれば、条件を絞りやすくなり、入社後のミスマッチも減らせます。

軸になりやすい要素には、たとえばこのようなものがあります。

  • 患者さんと長期的に関わりたいか、幅広い症例に触れたいか
  • 年収・福利厚生を重視するか、やりがい・専門性を重視するか
  • ワークライフバランス(残業・夜勤の少なさ)を重視するか
  • 将来的に転職・独立をしやすいキャリアを積みたいか
  • 特定の地域で長く働きたいか、転勤を許容できるか

どれか一つに絞る必要はありませんが、「譲れない条件」を2〜3個決めておくと、比較がぐっと楽になります。

キャリアプランの視点で就職先を選ぶ

「最初の就職先をどこにするか」は、その後のキャリアにも影響します。ここはあまり語られないポイントですが、じつは重要です。

たとえば、病院薬剤師としてのスタートはキャリアの選択肢を広げやすいと言えます。臨床経験・チーム医療の経験・高度な薬学知識は、その後に調剤薬局や企業に転職する際にも評価されることが多いからです。

一方、最初から非臨床の就職先(製薬企業の研究職や行政職など)を選んだ場合、後から「やっぱり患者さんと直接関わりたい」と思っても、調剤経験がないと転職が難しくなることがあります。

転職のしやすさ(キャリアの可搬性)という視点で整理すると、次のような傾向があります。

  • 調剤・服薬指導の経験: どの職場でも汎用性が高い
  • 病棟経験・チーム医療の経験: 病院間の転職や在宅医療への転向に有利
  • MR・企業での業務経験: 同業他社や医療系ライター・コンサルなどへの転向に活かせる

キャリアの早い段階で「転職しやすい経験」を積んでおくことは、長期的な安心感につながります。

補足: 新卒時に病院を選ぶ割合が、全体の在職割合より高い傾向があることは、キャリアの初期に臨床経験を積もうとする薬剤師が多いことを示していると考えられます。
参照:マイナビ薬剤師

将来性から見た就職先の選び方

将来の薬剤師需給についても触れておきます。厚生労働省の推計では、2045年には最大で12.6万人の薬剤師が過剰になる可能性が示されています。(ただし2030年頃までは需要増加の見通し)。

「薬剤師なら安泰」という時代から、「どんな薬剤師か」で評価が分かれる時代へ移行しつつあるとも言われます。そのなかで注目されているのが、次のような分野です。

  • 在宅医療・訪問薬剤師: 高齢化による需要拡大が見込まれている成長領域
  • 専門薬剤師・認定薬剤師: がん・感染症・NST(栄養サポート)など、専門資格による差別化
  • デジタルヘルス・オンライン服薬指導: ICTを活用した新しい薬剤師業務の拡大

就職先を選ぶ際には、「その職場で専門性を高めるキャリアパスがあるか」を確認しておくことが、将来の選択肢を守ることにつながります。

女性薬剤師が就職先を選ぶときのポイント

薬剤師の約6割が女性であることを踏まえると、育休・産休・時短勤務などのライフイベントへの対応も就職先選びの重要な軸になります。
参照:厚生労働省

調剤薬局は時短勤務やパートへの切り替えがしやすい職場が多く、育休後の復職実績がある職場も増えています。公務員は制度面での保護が手厚く、育児休業は法律に基づき最長で子が3歳になるまで取得できます。一方で、夜勤のある病院や転勤の多い企業・MR職は、ライフイベントのタイミングによっては働き方の調整が難しくなることもあります。


よくある就職先選びの失敗パターン

就職先を選んだあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースには、いくつか共通したパターンがあります。事前に知っておくだけで、ミスマッチのリスクをぐっと減らせます。

  • 年収だけで選んでしまった: 実際の労働条件(残業・土日出勤・業務内容)とのギャップが生じやすい
  • 知名度・規模で選んでしまった: 大手だから働きやすいとは限らない。中小薬局や地域病院の方がキャリアアップしやすいケースもある
  • なんとなく「調剤薬局でいいや」と決めた: 割合が多いからといって自分に合うとは限らない
  • 求人票の情報だけで判断した: 職場見学やOB・OG訪問で得られるリアルな情報を省いた結果、入社後に実態と乖離した

内定承諾前に「残業時間の実態」「当直・夜勤の頻度」「産休・育休の取得実績」などを具体的に確認しておくことは、後悔しないための基本的な一手です。

注意: 「自己分析なしに就職先を決める」「職場見学をしない」といった行動が、後から離職につながるケースが多いと転職支援の現場では言われています。特に薬学生は実習や国家試験の準備で忙しいため、早めに就活スケジュールを立てることが有効です。


まとめ

薬剤師の就職先の割合を見ると、調剤薬局が約59%を占め、病院・診療所を合わせると全体の約8割に集中しています。ただし、この数字は「今働いている薬剤師全体の分布」であり、キャリアの流れや転職の結果が反映されたものです。最初から「割合が多いから調剤薬局」と決める必要はありません。

大切なのは、自分の価値観・キャリアプラン・ライフスタイルと照らし合わせて、自分にとってベストな選択をすることです。

各就職先のポイントをおさらいすると、

  • 調剤薬局:汎用性が高くワークライフバランスが取りやすい/専門性が偏りやすい面も
  • 病院:専門性とやりがい重視/初任給は低め・夜勤あり
  • ドラッグストア:年収高めで業務が幅広い/土日出勤・業務範囲が広い
  • 製薬企業:高年収・土日休み/競争率が高く調剤経験は積みにくい
  • 公務員:安定性・福利厚生が充実/採用枠が少なく試験対策が必要

どの職場にも一長一短があります。「完璧な職場」はなく、自分が何を優先するかが決まれば、自然と選択肢が絞られてきます。

割合のデータを参考にしながら、ぜひ自分なりの「軸」を持って就職先を選んでみてください。迷ったときは一人で抱え込まず、キャリアアドバイザーや先輩薬剤師に相談することも有効な手段です。


よくある質問

Q1. 薬剤師として初めて就職するなら、病院と調剤薬局どちらがいいですか?

どちらが正解というわけではなく、最終的には自分のキャリアプランによります。ただし、病院は臨床経験・チーム医療の経験を積める場として評価が高く、その後の転職先の選択肢が広がりやすいという面があります。新卒が入れるチャンスは限られているため、病院を志望している場合は在学中から積極的に動くことが重要です。一方、調剤薬局は求人数が多く、薬剤師としての基本業務を一通り経験できるため、どちらから始めるかで大きな差がつくわけではありません。まずは「5年後にどんな薬剤師になっていたいか」を起点に考えてみましょう。

Q2. 薬剤師の年収を上げるには、どの就職先が近道ですか?

短期的な年収の高さだけで見ると、製薬企業・ドラッグストアが上位に来ます。ただし、長期的なキャリアで考えると、管理薬剤師・薬局長などの役職に就くことで調剤薬局でも700万円以上を目指せます(法人全体の管理薬剤師平均は約736万円)。また、専門薬剤師・認定薬剤師などの資格取得は、どの職場においても年収アップの有効な手段です。「年収のみ」を基準に就職先を選ぶと、業務内容とのギャップで離職につながりやすいため注意が必要です。

Q3. 2045年問題で薬剤師が過剰になると聞きましたが、就職先選びに影響しますか?

厚生労働省の需給推計では、2045年に最大12.6万人の薬剤師が過剰になる可能性が示されています。ただし、2030年頃までは高齢化の進行などにより需要も増加が見込まれているため、短期的に「就職できない」という状況にはなりにくいとされています。むしろ影響が出るのは「どんな薬剤師か」という専門性・スキルの差です。在宅医療・認定薬剤師・デジタルヘルス対応など、付加価値を持つ薬剤師は引き続き需要が高まると考えられています。就職先選びの際には、「専門性を高められる環境かどうか」を確認することが将来への備えになります。

Q4. 公務員薬剤師になるためには、どんな準備が必要ですか?

公務員薬剤師には、国家公務員(厚生労働省の薬系技官・麻薬取締官など)と地方公務員(保健所・公立病院など)があります。いずれも薬剤師免許の取得に加えて、公務員試験への合格が必要です。採用枠が非常に少ないため競争率は高く、計画的な試験対策が不可欠です。特に国家公務員の薬系技官は、国の薬事行政に直接関わる仕事であり、幅広い薬学知識と政策への理解が求められます。「安定しているから」という理由だけで選ぶと、臨床現場との乖離や業務の性質への戸惑いが生じることもあります。 

Q5. 薬剤師として就職したあと、違う職場へ転職しやすいのはどんなケースですか?

調剤・服薬指導の実務経験は職種を問わず汎用性が高く、転職活動でも評価されやすいです。特に調剤薬局や病院での経験は「どの職場でも通用する基礎」として認識されています。逆に、最初から非臨床職(MR・企業研究職・行政など)を選んだ場合、後から医療現場に戻る際に「調剤経験がない」という壁に当たることがあります。また、在宅医療・認定薬剤師の資格・語学力などの専門性を早めに身につけておくことで、転職時の選択肢が広がりやすくなります。就職先を選ぶときは「最初の3〜5年でどんな経験が積めるか」も判断材料に加えてみてください。

参照:厚生労働省マイナビ薬剤師

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