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薬剤師がオンラインで仕事をする方法と在宅ワークの現実|種類・収入・始め方を徹底解説

「薬剤師の資格を持っているけれど、毎日の通勤がつらい」「育児中なので、もう少し柔軟に働きたい」——そんなふうに感じていませんか?

近年、薬剤師がオンラインや在宅でできる仕事の選択肢は、着実に広がっています。 2022年9月の薬機法改正によってオンライン服薬指導が正式に制度化され、メディカルライターやDIコールセンターなどのリモート求人も増加傾向にあります。

ただし、正直にお伝えしておきたいのですが、完全在宅・フルリモートの薬剤師求人はまだ数が限られており、仕事の種類によって難易度や収入も大きく異なります。 現実を正しく理解したうえで行動することが、遠回りをしない近道です。

この記事では、薬剤師がオンラインでできる仕事の種類から収入の目安・始め方・注意点まで、確認されたデータをもとに丁寧に解説します。求人の探し方や、ママ薬剤師・ブランクがある方向けの情報も盛り込みました。ぜひ最後までご覧ください。


目次

薬剤師がオンラインで仕事できる背景と現状

薬機法改正でオンライン服薬指導が本格解禁

薬剤師がオンラインで仕事をする土台となったのが、2022年9月30日施行の改正薬機法です。これ以前は初回面談を対面で行うことが義務づけられていましたが、改正によって全面的なオンライン服薬指導が可能になりました。厚生労働省は「オンライン服薬指導の実施について」の通知でその要件を定めており、薬剤師がビデオ通話等を通じて自宅から患者さんへ薬の説明・指導を行えるようになっています。
参照:厚生労働省 2022年通知

この制度変化が、在宅勤務・リモートワーク型の薬剤師求人が登場するきっかけになりました。

テレワーク実施率は低く、フルリモート求人はまだ希少

一方で、医療・福祉分野全体のテレワーク実施率は他業種と比べて依然低い水準にとどまっています。Indeed・求人ボックスなどの求人サイトで「完全在宅・薬剤師」に絞ると、2026年3月時点で177〜438件程度というのが現実です。

「フルリモートで薬剤師業務がそのままできる」と考えると求人が少なくてがっかりしてしまいます。薬剤師の専門知識を”別の形”で活かすリモート職種も含めて探すことが重要です。


薬剤師がオンラインでできる仕事の種類と収入目安

オンライン服薬指導:薬剤師免許を直接活かす在宅ワーク

オンライン服薬指導は、薬剤師免許を最も直接的に活かせるリモートワークです。ビデオ通話ツールを使い、患者さんが自宅にいながら薬の説明・相談を受けられる仕組みで、CURON・ヤードックなどのサービスを導入している薬局で求人が出ています。

収入の目安は時給2,000〜2,500円程度。ひかり薬局の事例では、1スロット15分・1日数時間のシフト制で、勤務日数を柔軟に選べる体制が紹介されています。週3日・1日5時間で計算すると、月収はおよそ13万円前後が見込めます。

求人を探す際のポイントは、「オンライン服薬指導」「在宅勤務」の両方を条件に指定することです。薬局側の体制整備が必要なため、まだ導入薬局は限られていますが、今後増加が予想されます。

勤務パターン例時給月収概算
週3日 × 5時間¥2,000約13万円
週5日 × 7時間(フルタイム相当)¥2,000〜¥2,500約28〜35万円

メディカルライター・医療記事監修:文章スキルと専門知識の掛け合わせ

メディカルライターは、薬剤師の専門知識を文章というかたちで発揮できる職種です。製薬会社向けの薬事資料・CTD(申請書類)を作成するCMCライターから、一般向けの医療・健康記事を執筆・監修するWebライターまで、仕事の幅は広範囲にわたります。

報酬の目安は、1文字あたり1〜3円(未経験〜一般媒体)から、専門領域では5〜10円と差が大きく、年収換算ではおよそ400〜1,000万円と幅広い層が存在します。副業として月に10記事(各3,000字)執筆すると、月6万円前後になる計算です。

クラウドワークス・ランサーズなどのクラウドソーシングから始めるのが未経験者には取り組みやすい方法です。最初は単価が低くても、実績を積むことで製薬会社や専門媒体への応募につながります。

DI・コールセンター業務:電話・チャット対応で資格が活きる

医薬品情報(DI)コールセンター業務は、医薬品の問い合わせや服薬相談に電話・チャットで対応する仕事です。調剤経験を持つ薬剤師であれば比較的スムーズに入りやすく、リモート対応可の求人も存在します。

収入の目安は時給2,000〜2,700円。週4日・7時間勤務で月収は約25万円前後になります。ただし、勤務先によっては「原則出社、研修後に一部在宅可」というケースも多いため、フルリモートかどうかは必ず確認が必要です。

治験・臨床試験サポート:英語スキルがあればさらに有利

CRA(臨床開発モニター)やデータマネジメント業務は、製薬企業・CROへの転職を通じてフルリモートになりやすい職種のひとつです。治験施設との連絡・文書管理が業務の中心で、英語力(TOEIC700点以上が目安)があると求人の幅が大きく広がります。

フルタイム勤務時の想定年収は450〜600万円で、時給換算では1,900〜2,500円程度。完全リモートも珍しくなく、スキルアップ意欲のある薬剤師にはキャリアの選択肢として検討する価値があります。

翻訳・校正:高い専門性を活かした在宅の仕事

医療・薬事分野の文書翻訳は、薬剤師免許+英語力を両方持つ人材が少ないため、単価が高くなりやすい在宅ワークです。年収目安は500〜650万円(正社員・業務委託で差あり)。JTA(日本翻訳協会)や医英検といった資格があると信頼性が増します。

クラウドソーシングで案件を受けながら実績を積む方法と、翻訳会社に登録してコンスタントに案件を受ける方法の2つが主なルートです。

e-ラーニング講師・薬剤師国家試験対策:教えることが得意な人向け

薬剤師国家試験の予備校や医療系e-ラーニングサービスにおける講師業は、完全オンライン・非同期型の収入源として注目されています。PowerPointや動画編集ツールを扱えれば参入しやすく、一度コンテンツを作れば継続的な収益につながる可能性があります。

まずはクラウドソーシングの教育系カテゴリへの応募や、薬系予備校への問い合わせから始めるのが現実的なルートです。


薬剤師のオンライン仕事のメリットと注意点

在宅ワークの主なメリット

薬剤師が在宅・オンラインで働くことには、生活上の大きなメリットが複数あります。

  • 通勤負担の解消により、体力を仕事・家庭に使えるようになります
  • 育児・介護との両立がしやすく、特にママ薬剤師に支持されています
  • 勤務地に縛られないため、地方在住者や引越し予定者でも全国の求人に応募できます
  • 調剤現場以外のスキルを積むことで、長期的なキャリア拡張につながります

見落としがちなデメリットと注意すべきポイント

一方で、在宅ワーク特有のデメリットも存在します。自己管理能力が求められる点、仕事と私生活の境界が曖昧になりやすい点は多くの経験者が指摘しています。

また、雇用形態によっては収入が不安定になります。副業として年間所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要で、青色申告を選ぶと最大65万円の特別控除が受けられます。最初から税務の基礎も把握しておきましょう。

さらに、オンライン服薬指導では患者さんの個人情報や薬歴データを扱うため、セキュリティ対策が必須です。自宅ネットワークのセキュリティ確認、外部からの覗き見防止、ファイルの暗号化など、職場のルールに従ったセキュリティ環境の整備が求められます。

管理薬剤師は薬事に関する副業が原則禁止であることも覚えておいてください。管理薬剤師の立場で副業をする場合は、薬事と無関係な仕事(Webライティング全般など)を選ぶ必要があります。


ママ薬剤師・ブランクがある薬剤師のためのオンライン仕事

子育て中でも始めやすいオンライン仕事の選び方

育児中の薬剤師にとって、在宅・オンライン仕事は「働き方を諦めない」ための有力な手段です。1時間単位でシフトを入れられるオンライン服薬指導や、子どもが寝た後に作業できるメディカルライターは、育児中でも取り組みやすいと評価されています。

ひかり薬局の事例では、30代の女性薬剤師が完全在宅で服薬指導を担当し、予約ベースの業務で感染リスクを避けながら働いていることが紹介されています。「薬剤師ママがフルリモートで月10万円を目指す」という発信も、SNS上で実例として共有されています。

求人を探す際は、「在宅勤務可」「時短OK」「ブランク歓迎」の3つの条件をセットで絞り込むのが効率的です。

ブランクがある薬剤師がオンライン仕事に復帰するステップ

ブランクがあっても、薬剤師免許があることそのものが大きな信頼の証明になります。ただし、現場から離れていた期間が長い場合はリハビリが必要です。

具体的には、①まず薬剤師専門の転職エージェントに相談して現在の求人状況を把握する、②クラウドワークスなどで医療記事の監修・執筆から始めて実績をつくる、③スキルと自信がついたらオンライン服薬指導や治験業務へステップアップする、という流れが現実的です。


薬剤師がオンライン仕事・在宅求人を探す方法

求人サイト・転職エージェントの活用

薬剤師専門の求人サイトやエージェントを使うのが、在宅・リモート求人を効率よく見つける最短ルートです。
マイナビ薬剤師(pharma.mynavi.jp)では「在宅勤務」条件での絞り込みが可能で、レバウェル薬剤師(38-8931.com)でも求人検索時にリモート条件を指定できます。

求人検索のキーワードとしては「フルリモート 薬剤師」「オンライン服薬指導 在宅ワーク」「薬剤師 業務委託 リモート」などが有効です。転職活動の期間は一般的に2〜3ヶ月が目安とされており、4月入社を目指す場合は1月頃から動き始めると余裕が生まれます。

クラウドソーシングで副業から始める方法

副業としてオンライン仕事を試したい場合は、クラウドワークスが入り口として使いやすいです。「薬剤師」「医療ライター」「健康監修」などのキーワードで案件を検索すると、薬剤師の専門性を活かせる仕事が一定数見つかります。

最初は単価が低くても、受注実績と評価が蓄積されることで徐々に高単価案件に移行できます。 副業収入が年間20万円を超えたら確定申告が必要になる点は、あらかじめ把握しておきましょう。


オンライン仕事を始める前に確認したいスキルと準備

基本的なPCスキルとコミュニケーション環境

在宅・オンライン仕事に共通して必要なのが、Word・Excel・ビデオ通話ツール(Zoom、Google Meetなど)の基本操作です。特にオンライン服薬指導ではシステムへのログイン・記録入力が求められるため、「PCが苦手」という状態では難しい場面もあります。

また、メールやチャットでの明確・簡潔なやり取りは、在宅仕事でのコミュニケーションの生命線です。対面では補えた温度感がテキストでは伝わりにくいため、丁寧な表現を意識することが大切です。

英語力とプラスαのスキルが収入を変える

治験業務・翻訳・医療翻訳では、TOEIC700点以上が応募要件として設定されているケースが多いです。メディカルライターでも英語の一次文献を読む場面があり、英語力は在宅ワークの選択肢を広げる最も効果的なスキルといえます。

薬剤師としての臨床経験を「プラスα」として言語化する練習も重要です。「〇年間、調剤薬局で抗がん剤を中心とした服薬指導を担当」のように具体的に表現できると、企業や媒体への応募時の説得力が大きく上がります。


まとめ:薬剤師のオンライン仕事は「種類を知ること」から始まる

薬剤師がオンライン・在宅でできる仕事は、オンライン服薬指導・メディカルライター・DIコールセンター・治験サポート・翻訳・e-ラーニング講師など、複数の選択肢が存在します。

ただし、フルリモートの純粋な薬剤師業務は求人数がまだ少なく、仕事によって必要なスキルや収入の幅も大きく異なります。 焦らず、まず「どの種類の仕事が自分の経験・生活スタイルに合っているか」を整理することが重要です。

  • 薬剤師免許をそのまま活かしたい → オンライン服薬指導・DIコールセンター
  • 文章が得意で副業から始めたい → メディカルライター(クラウドソーシング活用)
  • 英語力がある・キャリアチェンジしたい → 治験業務・医療翻訳
  • 育児中・ブランクがある → 時短・週1〜3日対応の求人+エージェント相談

まずは薬剤師専門の転職エージェントやクラウドソーシングに登録し、現在の求人・案件状況を把握することが最初の一歩です。



よくある質問(FAQ)

Q1. 薬剤師はリモートワークやオンライン服薬指導ができますか?

はい、できます。2022年9月30日の薬機法改正によって、オンライン服薬指導が全面的に解禁されました。ビデオ通話等を用いて自宅から患者さんへの服薬指導が行える体制を整えた薬局での求人が存在します。
参照:厚生労働省通知 PDF

Q2. 薬剤師のオンライン仕事・在宅ワークの収入はどのくらいですか?

仕事の種類によって異なります。オンライン服薬指導・DIコールセンターは時給2,000〜2,700円、治験・臨床試験サポートは年収450〜600万円、メディカルライターは年収400〜1,000万円と幅があります。副業としては月1〜10万円程度から始まるケースが多いです。厚生労働省の賃金統計では、薬剤師全体の平均時給は2,832円(2024年)とされています。
参照:厚生労働省 賃金構造基本統計調査

Q3. フリーランス薬剤師が在宅で仕事をする場合、確定申告は必要ですか?

副業・フリーランスとして年間の所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要です。青色申告を選択すると最大65万円の特別控除や赤字の繰越控除などの節税メリットがあります。詳細は税務署や税理士に確認することをおすすめします。

Q4. ママ薬剤師がオンライン仕事を始めるのに向いている仕事は何ですか?

育児中の場合、1時間単位でシフトを設定できるオンライン服薬指導と、子どもが寝た後に作業できるメディカルライターが特に取り組みやすいとされています。「在宅勤務可」「時短OK」「ブランク歓迎」の条件を組み合わせた求人検索が有効です。

Q5. 管理薬剤師でも在宅・副業の仕事はできますか?

管理薬剤師は薬事に関する副業が原則禁止とされています。ただし、薬事と関係のない仕事(一般的なWebライティング、医療知識を必要としない業務など)は問題ない場合があります。勤務先の就業規則を必ず確認し、不明な点は職場の人事担当や弁護士・社労士に相談することを強くおすすめします。

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